フランスやフランス語圏の病院で入院手続きを行うのは、特に体調がすぐれないときには不安になることが多いです。適切な語彙と登録手順を知っていると、ストレスを大幅に減らし、医療スタッフとのやり取りをスムーズにできます。
フランス在住の方、旅行者、海外で治療を受ける準備をしている方いずれでも、 病院受付で使う重要なフランス語のフレーズ を知っておくことは不可欠です。このガイドでは、受付でのあいさつから書類手続きの完了まで、実用的な語彙表と実例を交えてステップごとに説明します。
フランス語での病院受付の手順:重要フレーズ付き
病院の受付でのあいさつと自己紹介
フランスの病院に到着すると、通常はロビーや各診療科の受付で受付窓口に出会います。窓口の職員は一般的に受付係と呼ばれます。この方が最初の窓口で、入院手続きを案内してくれます。
フランス語でのやり取り は、丁寧なあいさつから始まり、続けて来院理由を伝えることが多いです。フランスの病院文化では形式や礼儀が重視されるため、適切なあいさつと丁寧な言葉遣いを使うことが大切です。緊張していても心配いりません。病院のスタッフは不安な患者さんや手順に慣れていない方に対応することに慣れています。
第一印象は重要です。ここでは受付での最初のやり取りに使える基本フレーズを紹介します。
フランス語で個人情報を伝える
最初のあいさつの後、受付係はあなたの個人情報を尋ねて診療記録を作成または検索します。この手続きは登録または入院手続きと呼ばれます。スタッフはコンピュータに直接入力するか、紙の用紙に記入しながら質問していきます。
名前がフランス語話者にとって読みづらい場合は、はっきりと話し、つづりを伝える準備をしてください。フランスの多くの病院はコンピュータ化されたシステムを使用しているため、正確さが重要です。小さなつづり間違いでも後で記録が見つけにくくなることがあります。予約がある場合は、受付がスケジュールと照合し、担当医や診療科を確認します。
新しい患者の場合は手続きに数分かかることがあります。受付係は情報が正確であることを確認する必要がありますので、落ち着いて対応してください。
病院の登録では正確な個人情報が求められます。以下は基本的な語彙です。
予約に関する重要語彙:
書類の提示と確認について尋ねる
書類の確認はフランスの病院受付でとても重要なステップです。受付係は身分証明書や保険の確認のため、いくつかの重要な書類の提示を求めます。フランスでは最も重要な書類は健康保険カードで、社会保険情報や保険の詳細が記載されています。
外国からの訪問者の場合は、パスポートや旅行保険の書類が必要です。欧州連合の市民は European Health Insurance Card を持参してください。非居住者の場合は保険や支払い方法の確認に時間がかかることがあります。
通常、初回登録では原本の提示が求められることが多く、コピーだけでは不十分な場合があります。ただし、病院側でコピーを取って保管するのが一般的です。既往歴や検査結果、他の医師からの紹介状を持参している場合は、整理して提示できるようにしておくと良いでしょう。これらの書類は医療チームが病歴や現在の状態を理解するのに役立ちます。
書類の提示は入院手続きで重要です。次のフレーズと 人体の部分に関するフランス語 を覚えておくと書類対応がスムーズになります。
必要書類について尋ねる表現:
よくある医療・事務の質問への回答
書類が確認されると、受付係や看護師が病歴、現在の症状、来院理由について具体的に尋ねることがあります。この情報は適切な診療科へ案内するためや、診療チームが診察に備えるために重要です。
これらの質問にはいくつかの目的があります。診療記録の更新、緊急度の判断、適切な場所への案内などです。同じような質問が別の職員から繰り返されることがありますが、これは確認作業の一環なので心配いりません。
症状や既往歴は正直かつ具体的に伝えてください。質問が理解できない場合は、推測して答えるよりも確認を求めてください。病院スタッフは速い回答よりも正確な情報を重視しますし、安全のためにも明確な伝達が重要です。
登録時に尋ねられる典型的な質問と適切な応答例を紹介します。
病状に関する語彙:
登録の完了と今後の流れを理解する
必要な情報と書類をすべて提出した後、受付係は次に行く場所や今後の手順について最終的な案内をします。ここは重要な場面ですので、よく聞き、不明点があれば遠慮なく質問してください。
通常、患者識別バンド(bracelet d’identification)、予約確認票、入院手続きの書類を受け取ります。受付係はどの診療科に行くべきか、そこへの行き方、待ち時間の目安などを説明してくれます。フランスの大きな病院は複雑な場合があるので、案内や目印をよく確認してください。
多くの病院では色分けされた案内表示や方向案内が整備されています。受付係が特定のエレベーター、棟の名称、診療科の色などを指示することがあります。行き先に不安があれば、病院のスタッフやボランティアが案内してくれることが多いです。
情報と書類を提出した後、次に何が起こるかを理解する必要があります。
指示の理解について:
練習対話:病院受付の場面(フランス語)
シナリオ1:初めての病院受診
受付係:
翻訳: こんにちは、どのようなご用件でしょうか。
患者:
翻訳: こんにちは、本日午後にマルタン先生の予約があります。ここに来るのは初めてです。
受付係:
翻訳: わかりました。書類を拝見します。身分証と健康保険カードはお持ちですか。
患者:
翻訳: はい、こちらが身分証と保険カードです。処方箋も持っています。
受付係:
翻訳: かしこまりました。ご住所を確認させてください:avenue des Champs, Paris でよろしいですか。
患者:
翻訳: はい、それで合っています。どちらでお待ちすればよいですか。
シナリオ2:緊急入院
受付係:
翻訳: こんばんは、どうされましたか。
患者:
翻訳: こんばんは、緊急です。胸に激しい痛みがあります。
受付係:
翻訳: わかりました。すぐに情報をお伺いします。ご氏名をお願いします。
患者:
翻訳: マリー・デュラン、7月3日生まれです。こちらが身分証です。
受付係:
翻訳: 健康保険はありますか。
患者:
翻訳: はい、こちらが保険カードです。本当に緊急です。
シナリオ3:予定された手術の入院
受付係:
翻訳: こんにちは、予約されていますか。
患者:
翻訳: はい、ジャン・モローです。明日の朝、手術の予定があります。
受付係:
翻訳: 承知しました、モロー様。ファイルを確認しました。血液検査は済んでいますか。
患者:
翻訳: はい、検査結果です。レントゲンも持ってきました。
受付係:
翻訳: 了解しました。手術前は午前0時以降は絶食が必要です。その通りですか。
患者:
翻訳: はい、昨晩から何も食べていません。
よくある質問
フランスの病院では非EUの患者に居住証明が必要ですか?
はい。非EUの患者はパスポートや保険書類に加え、有効なビザや在留許可証の提示を求められる場合があります。
フランスの病院で英語を話す医師を依頼できますか?
はい。多くの病院では英語対応のスタッフを手配できることがありますが、事前に電話で空き状況を確認することをおすすめします。
フランスでの入院に予防接種記録や既往歴の書類は必要ですか?
通常は必須ではありませんが、特に手術や専門的な治療を受ける場合は、予防接種記録や過去の診療報告書を持参すると医師の診断がスムーズになります。